誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)


『ラジオから流れる
どこか遠くの国で起こる戦線を
他人事のように聞いていた

この平和な日々が永遠に続いて行くと
信じている僕らは
小さな命の灯火が
今 この瞬間に消えた事を知らないまま
生きていたんだ

君はその小さな手で
こぼれ落ちそうなほどの灯火を
一生懸命 広い集め
消えないようにと必死に守る

僕ら知らないうちに
守られ 助けられていた

人は神様なんかじゃないから
消えゆくその灯火を
繋ぎ止める力なんてないけれど
ただ寄り添い 励まし 見守り続ける

君がその大きな瞳を涙で濡らす夜
何も出来ない僕だけど
その涙を拭う 枕になりたい

明日はそれでもやってくる
光浴びまた立ち向かう
眩い世界で君は今日も』

ピアノの旋律に乗って奏でられるメロディは
切なく優しく響き渡った。

沢山の観衆の拍手の中、連は椅子から立ち上がり、一瞬フッと微笑み手を振ってくれた。

そう思ったのは心菜だけではなかったみたいで…

キャーと周辺で歓声が上がる。

心菜自身忘れていた。
毎日懸命にこなして行く中で、救命救急の意味を思い出させてもらった気がした。