コンコンコン。
不意に応接室のドアがノックされ、兄と共に驚く。
恐る恐る返事をすると、ガチャっとスーツ姿の綺麗な女性が入って来て2人、緊張する。
「今晩は、今夜はようこそおいでくださいました。」
そう言って、一礼して来るので慌てて立ち上がり、2人もお辞儀をする。
「私、北條蓮の所属する事務所の社長秘書をしております。篠塚と申します。
本日はファイナル公演になります。どうぞ楽しんで行ってくださいませ。こちらコンサートのパンフレットになりますので、ご覧になってお待ち下さい。」
「ありがとうございます。」
心菜は何と言って良いか分からず、同じように頭を下げる。
「こちらお好きだと伺ったので用意させて頂きました。プリンでございます。開場までしばしお時間がありますので、是非お召し上がり下さい。お時間になりましたら再度呼びに伺いますので、それまでごゆっくりお寛ぎ下さい。」
そう言って秘書の篠塚は、紅茶と共に心菜のお気に入りのプリン屋のプリンを出してくれる。
そして、模範通りの綺麗な所作で机に並べ、綺麗な笑顔を残して部屋を去っていった。
兄はソファに座り直し、すっかり気を良くしてプリンの箱を開け始める。
時計をチラリと見ると会場15分前、まだ蓮さんにメールしても迷惑じゃ無いだろか…。
どうしよう。こんなVIP待遇だとは思ってもいなかったから…。
バックからスマホを取り出し、メッセージアプリを開く。
蓮からメッセージが入っていた。
『お疲れ様、仕事帰りに大変だったな。
間に合ったようで良かった。プリン食べてちょっと休んでて。』
見れば5分前の通知。
『お疲れ様です。
逆に事務所の方に気を遣って頂いて申し訳ないです。ありがとうございます。
ファイナルコンサートです。私の事は気にせず、最後、頑張って下さい。』
事務的な感じになってしまった。
そして、直ぐに既読が付く。
『ありがとう。事務所には知り合いだって事しか伝えて無いから心配するなよ。』
そうメッセージが届きホッとする。
開場まで後10分、開演までは30分だ。
何だか自分の事のように緊張してくる。
蓮さんは緊張なんてしないんだろうな。
そう思いながらプリンを見つめる。
このプリンまた、マネージャーさんに買いに行かせたんだろうか…。
事務所の人がもしも私の存在を知ってしまったらどうなってしまうんだろう…。
そう思うと大きなプレッシャーに押し潰されそうになる。
私なんかが蓮さんの彼女だなんて知られたらきっと…誰も認めてくれないだろう…。
「心菜、これお前が好きなプリン屋のじゃ無いか?早く食べないと時間無くなるぞ。」
箱には3つ入っていたようで、兄は既に1つを完食して2つ持ってどっちが食べたいか聞いて来る。
心菜はパンプキンを指差して、兄は残りのもう1つを食べ始める。
「半分は心菜に残して置くから心配するな。」
脳天気な感じの兄を見てちょっとホッとする。
先の事をいろいろ考えてもどうしようも無い。全ては流れの赴くままに任せよう。
心菜も気持ちを切り替えて、今を楽しもうと思う。
不意に応接室のドアがノックされ、兄と共に驚く。
恐る恐る返事をすると、ガチャっとスーツ姿の綺麗な女性が入って来て2人、緊張する。
「今晩は、今夜はようこそおいでくださいました。」
そう言って、一礼して来るので慌てて立ち上がり、2人もお辞儀をする。
「私、北條蓮の所属する事務所の社長秘書をしております。篠塚と申します。
本日はファイナル公演になります。どうぞ楽しんで行ってくださいませ。こちらコンサートのパンフレットになりますので、ご覧になってお待ち下さい。」
「ありがとうございます。」
心菜は何と言って良いか分からず、同じように頭を下げる。
「こちらお好きだと伺ったので用意させて頂きました。プリンでございます。開場までしばしお時間がありますので、是非お召し上がり下さい。お時間になりましたら再度呼びに伺いますので、それまでごゆっくりお寛ぎ下さい。」
そう言って秘書の篠塚は、紅茶と共に心菜のお気に入りのプリン屋のプリンを出してくれる。
そして、模範通りの綺麗な所作で机に並べ、綺麗な笑顔を残して部屋を去っていった。
兄はソファに座り直し、すっかり気を良くしてプリンの箱を開け始める。
時計をチラリと見ると会場15分前、まだ蓮さんにメールしても迷惑じゃ無いだろか…。
どうしよう。こんなVIP待遇だとは思ってもいなかったから…。
バックからスマホを取り出し、メッセージアプリを開く。
蓮からメッセージが入っていた。
『お疲れ様、仕事帰りに大変だったな。
間に合ったようで良かった。プリン食べてちょっと休んでて。』
見れば5分前の通知。
『お疲れ様です。
逆に事務所の方に気を遣って頂いて申し訳ないです。ありがとうございます。
ファイナルコンサートです。私の事は気にせず、最後、頑張って下さい。』
事務的な感じになってしまった。
そして、直ぐに既読が付く。
『ありがとう。事務所には知り合いだって事しか伝えて無いから心配するなよ。』
そうメッセージが届きホッとする。
開場まで後10分、開演までは30分だ。
何だか自分の事のように緊張してくる。
蓮さんは緊張なんてしないんだろうな。
そう思いながらプリンを見つめる。
このプリンまた、マネージャーさんに買いに行かせたんだろうか…。
事務所の人がもしも私の存在を知ってしまったらどうなってしまうんだろう…。
そう思うと大きなプレッシャーに押し潰されそうになる。
私なんかが蓮さんの彼女だなんて知られたらきっと…誰も認めてくれないだろう…。
「心菜、これお前が好きなプリン屋のじゃ無いか?早く食べないと時間無くなるぞ。」
箱には3つ入っていたようで、兄は既に1つを完食して2つ持ってどっちが食べたいか聞いて来る。
心菜はパンプキンを指差して、兄は残りのもう1つを食べ始める。
「半分は心菜に残して置くから心配するな。」
脳天気な感じの兄を見てちょっとホッとする。
先の事をいろいろ考えてもどうしようも無い。全ては流れの赴くままに任せよう。
心菜も気持ちを切り替えて、今を楽しもうと思う。



