キッチンで後片付けをしている彼女を捕まえ、半ば強引に抱き上げてソファに連れて行く。

「れ、蓮さん⁉︎どうしましたか?」
慌てふためき離れようとする。

「30分だけ俺にくれ。」
そう言って、口付けをする。

まだまだ初心な彼女はそうする度にビクッと身体を震わせて硬くなる。

早く慣れて欲しいと、早く全てを手に入れたいという欲望に駆られる。

深いキスを交わしながらソファにそっと寝かす。

どこまで許される?

昨夜触れた記憶を辿り、欲望に支配されつつある自分自身を持て余す。

「…あっ…。」

彼女に触れるとどこもかしこも柔らかくて、甘くて、スイーツみたいに食べたくなる。

喰むように口付けを首筋から下げて行く。

「れ、蓮さん?…待って…10時…もうすぐですよ…あの…。」

言葉では一生懸命に俺を止めようとするが、決して嫌がら無い。

俺をどこまで溺らせれば気が済むんだ。

そんな気は毛頭無いであろう、彼女の戸惑う表情を見つめ、彼女の中に入れたならばどんなに幸せだろうかと思い悩む。

「心菜、次はいつ会える?」
手を止めて、甘えるように彼女を見つめる。

「えっと…。来週…どこか…仕事終わりに…。」

「俺、来週からレコーディングだ。何時に終わるか分からない…。会える時は連絡して。
合わせるから…ここに来て待ってて欲しい。」
そう懇願すると、ウンウンと首を縦に振る。

次の予定を取り付けて、少しホッと気持ちを落ち着ける。

彼女の乱してしまった洋服を整え、ソファから体を起こす。

タイムリミットはもうすぐだ。