誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)

「お風呂ありがとうございました。」

リビングのドアを覗くと、蓮がまだ犬の動画を観ていたから、ふふっと心菜は和んで笑う。

ソファの隣に邪魔しないようにちょこんと座る。

「温まったか?」
蓮が顔を覗き込むように見て来るから、ちょっと緊張してしまう。
蓮がそっと、犬耳付きフードを被らせて来る。

「可愛いな。本当に犬みたいだ。」
そう言って、抱き上げられて気付けば蓮の膝の上。

突然の近い距離にドギマギしてしまう。

「少しは俺に慣れてくれないか。」

カチコチに固まった心菜の頬をツンツンと突いて蓮は笑う。

蓮が心菜を横抱きに抱き上げて歩き出す。

えっ?えっ⁉︎っと心菜の頭はパニック状態だ。

嫌がる事はしないと言っていたから、そう言う事をうっかり失念していた。
だけど、そうだ私は蓮さんの彼女なんだ…彼女になったんだから、それ以上を求められてもおかしく無い訳では…

頭の中はぐるぐるといろんな感情が回る。

寝室のベッドの上に優しく下され緊張はピークだ。

「嫌がる事は何もしないと言ったけど、少しは慣れて欲しいから、ちょっとずつ慣らしていこうか。」
そう言ってベッドの中に蓮が入って、隣の場所をトントンと叩いて心菜を誘う。

心菜は誘われるままに隣に寝転がる。

心臓が口から出そうなくらい緊張する。

ぎゅっと抱きしめられ、背中を優しく撫ぜられる。
「心菜が緊張すると俺も緊張する。
しばらくこうしているから落ち着いて。」
蓮が優しく微笑んで心菜が落ち着くのを待ってくれる。

ふぅーと大きく息を付いて緊張を逃す。

蓮さん、色気あり過ぎ…。

この手はどうすれば?

手をどこに置けば良いのかも分からない心菜は本当に初心で、分からない事ばかりだ。