誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)

「心菜、眠くなる前に風呂に入った方がいい。」
時計を見て心菜に伝える。

「本当だ。大変…。蓮さん明日は何時にお出かけですか?」

蓮の事を1番に心配する。

「明日は10時に迎えが来るからのんびりで大丈夫だ。風呂場こっち。」
蓮が立ち上がり、心菜を案内してくれる。

心菜はさっき買って貰った服と、着替えを入れたカバンを持って着いて行く。


前に来た時は緊張していて、全然余裕が無かったけれど、夜景が一望出来るガラス張りの窓に近付き夜景を堪能する。

バスタブにはジャグジーが付いていたり、TVや音楽まで聴けるらしい。

見ただけで、何だか恐れ多くて私なんかが入っていいのかと、思ってしまうくらいだ。

タオルはここ、洗い物は洗濯機に入れてと、蓮が一通り教えてくれた。

「ごゆっくり。」
蓮はそう言って出て行く。

本当、桁違いに凄いな。
既に格差は感じていたけど、ここに来て1番それを感じてしまう。

不釣り合い…と言う言葉が頭を掠める。

分かってる。

ここに私がいる事は不釣り合いな事くらい。

夢を見ているくらいに現実味が無いのもきっと、そのせいだと…。
ちっぽけな自分に蓮さんの存在は大きすぎる。

だけど、でも、わたしの作ったホワイトシチューを美味しいと言ってくれて、プリンを分け合って食べてくれる蓮さんを信じよう。

いつか、離れる事があったとしても後悔しないように一緒にいられる時間を大切にしよう。心菜はそう思い、唇をキュッと引き締めた。

お風呂から出てドライヤーで髪を乾かす。
もう10時だった。ちょっと長く入り過ぎちゃったかな。

慌てて心菜は歯を磨き、買ってもらったふわふわのパーカーを羽織る。