誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)

えっ!?私に似合ってる?

フードに犬耳が付いたふわふわのパーカーに短パンのフルセットを心菜に差し出してくる。

戸惑いながら受け取り合わせて見る。流石に20歳過ぎた女子が着て大丈夫だろうか?

「サイズは?」

「Mです。本当に買うんですか?」
もちろんと言うふうに、買い物カゴまで持って来て黒柴か茶柴かで悩んでいる。

「茶色だな。」
と、1人で決めて蓮がカゴに入れてしまうから、
「私が買います。」
と、慌ててカゴを奪おうとするのに、

「俺の部屋用の部屋着だから俺が買うに決まってるだろ。」
と、さも当たり前だと言うように持って行ってしまう。

ついでに黒柴と茶柴のマグカップも手にしてカゴに入れている。

ずっと、これ欲しいなと思ってたものだった。
だけどずっと躊躇して買えなかったのに、いとも簡単にカゴに入れて行く蓮に呆気に取られて何も言えない。

ついでにお茶碗や箸までカゴに入れようとするから、そこは慌てて止める。

「蓮さん、そこまでは本当に…。」
心菜は蓮の手を両手で握って訴える。

「茶碗とか足りないからついでに買おうと思ったんだが。」

なぜ止める?と言いそうな顔で私を見るから、

「ありがとうございます。
でも、犬グッズじゃ無くても…。」
とやんわり否定する。

「好きなんだろ?」

「でも蓮さんの家にはそぐわないと思います。」
シックでモノトーンの配色だった筈。
これ以上犬キャラで染めてはいけないと、私は本気で心配になる。

「心菜の物だと思うだけで気持ちが癒されるんだ。」