「お腹空きませんか?早く買い物に行きましょ。」
少しホッとしたら急にお腹が空いてくる。
「了解。
…さっきアイツから何もらってたんだ?」
「あっ、これ他の先生の出張土産だそうです。2つあるので蓮さんも1個食べますか?」
カバンからさっき貰った肉球型のおまんじゅうを蓮さんに見せる。
「何でわざわざ走ってまで持って来る必要があるんだ。」
まだ、腑に落ちないのか面白く無い顔でおまんじゅうを睨む。
蓮さん、今日は本当に分かり易い。
思わずふふっと笑ってしまう。
「私、犬が好きなんです。これ肉球みたいでしょ。明日お休みなので無くなったらいけないと思って持って来てくれたみたいです。」
「ふーん、わざわざね。」
まだ浮かない顔をしてるけど、おまんじゅうの1つを掴んでセロハンを剥がして、バクッと食べ始める。
私ももう一つの方を食べてみる。
ふわふわもちもちで美味しい。
「仕事終わりの甘いもの最高ですね。
こっちはあんこでした。蓮さんのクリームですか?」
何気なく聞いて蓮さんを見ると、何故かじっと見られていた。
「…味違うの知らなかった。こっちの方が食べたかったか?」
私はもぐもぐしながら首を振る。
「どっちでも大丈夫です。甘い物なら何でも好きですから。」
にこりと笑ってそう言うのに、まだ気になるらしくて。
はい、と食べかけのおまんじゅうを口元に差し出してくる。
思わず、パクッと食べてしまう。
う〜ん、クリームも美味しいぃ。
すっごく滑らかな生クリームとカスタードクリームが半分ずつ入っている。
感動しながらもぐもぐすると、蓮さんも満足そうに食べ始める。
「生クリームも入ってて甘過ぎ無くて食べやすいですね。」
「もっと腹が減ってきた。早く買い物して家に帰るぞ。」
「蓮さん、あんこも食べますか?」
手の中のおまんじゅうを全部食べてしまって良いものかと思い、聞いてみる。
蓮さんは被っていたキャップを取ったかと思うと、覗き込まれるように近付いてきて優しいキスをする。
ドキンと跳ねて目線が泳ぐ。
少しの間、至近距離で見つめられてドギマギしてしまう。
また、キスが落とされたかと思うと深く割って入って来て、どうしようもなくビクッと身体が揺れてしまう。
舌を絡められ、触れられた頬は熱く火照る。胸が締め付けられる程にキュンキュンが止まらない。
呼吸も乱れてしまうのは私が慣れないからだろうか…。
キスをされると蓮さんしか見えなくなって、溺れてしまう自分がいる。
「甘いな。」
と言って離れて行く。
蓮さんはメガネをかけてシートベルトを締めて、私のシートベルトまでカチャっと装置して、車を走らせる。



