自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!


 *

 その日の夜……。

「リリアーヌ……婚姻してからずっと不快な思いをさせてしまい申し訳なかった。だが信じて欲しい。俺の妻はリリアーヌきみだけだ。今まで言えなかったぶん、言葉にさせてほしい」

 そう言ってグランツ様が抱きしめてくれた。

「リリアーヌ、愛している」


 愛……している……。


 グランツ様が私を……?

 グランツ様は私を愛していると言ったの?

 片思い歴が長すぎて、グランツ様の言葉が上手く脳で処理出来ない。

「…………」

 呆然と呆ける私の頬を、グランツ様が大きな右手で触れてきた。

「リリアーヌ?」

 ああ……こんな日が来るなんて……。

 ずっとグランツ様はローズ様をお慕いしているものとばかり思っていた。だから、私の思いには応えてくれないとそう思っていた。

 私も言葉にしても良いのですか……?

 我慢しなくても良いのですか?

 驚き、喜び、切なさ、歓喜。

 今まで我慢してきた感情が入り交じり、グランツ様に伝えたい事が沢山あるというのに、言葉よりも先に涙が溢れ出してしまう。

「グランツ様……」

 それだけ言ってグランツ様を見上げると、唇に柔らかいものが触れた。

 えっ……。

 これって……キス?

「嫌だったか?」

 リリアーヌはボンッと顔から火を噴き出しそうなほど赤くなりながら、首をブンブンと左右に振った。

「そうか……良かった」

 グランツ様がフーッと息を吐き出した。それからこちらを見ると、柔らかい表情で笑ってくれる。

 何故かしら、今まで以上にグランツ様が輝いて見える。

 ポーッとグランツ様を見つめたままでいると、コホンッとグランツ様が咳払いをした。

 ???

 どうしたのかしら?

「その……リリアーヌ、お詫びと言っては何だが、今度の休みに出かけないか?」

 グランツ様とお出かけ?

「良いのですか?」

 フッとグランツ様が笑った。

「決まりだな」

「はい!」