そう言って立ち上がったグランツ様と共に、食事の用意がされた机に座る。机の上には5人前はあろうかという量の料理が机の上いっぱいに並んでいた。
何度見ても凄い……。
この量を二人で食べきれるのかといつも思ってしまうが、気づくといつもお皿の上に盛られた料理は綺麗に無くなっている。
「では頂こうか」
そう言ってグランツ様が口に食べ物を運んでいく。するとあっという間にお皿にあった肉や野菜がグランツ様の胃の中へと収まっていった。ガツガツと食べると言うよりは、優雅に食事を摂っているというのに、食べるスピードはガツガツと食べる人と変わらない。それなのにテーブルマナーなどの所作は完璧で、見とれてしまう。
「リリアーヌどうした?」
「あっ……すみません。とても美味しそうに召し上がられていたので……」
「そうか?リリアーヌもきちんと食べないともたないぞ。騎士団での仕事は辛いだろう?」
「いえ。辛いことはありません。とても楽しく働かせて頂いています」
「ふっ……あまり頑張りすぎるな」
グランツ様がそう言って笑うと、大きな手で私の頭を撫でてきた。小さな子供にするような撫で方だったが、それがとても嬉しくてムズムズした。
こんなちょっとしたことで幸せをくれるこの人が私は好きだ。


