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グランツ様の書類整理を始めて二週間が過ぎていた。
リリアーヌは騎士団での仕事が終わると真っ直ぐにグランツ様の元へ。初めの頃こそ「早く帰りなさい」と言っていたグランツ様だったが、最近は何も言わなくなっていた。それを良いことにリリアーヌはグランツ様のそばに居続けた。
あなたの心が私に無くても、近くにいられるならそれでいい。
少しでもあなたの瞳に映れるのなら……。
グランツ様に気づかれないようその精悍な顔を盗みにていると、コンコンと扉を叩く音が聞こえてきた。扉の方へと視線を向けると、副団長のアロンが入室の許可を取り入って来た。
「お二人とも、食事を摂らずにこんな時間まで仕事をして……」
はぁー。とアロンが溜め息を付いた。
「サラさん、食事の用意をお願い出来ますか?」
アロンの後ろに控えていたサラが、テキパキと空いている机の上に、大皿にのった食事を並べていく。
「準備が整いました」
サラに声を掛けられた為、仕事をしていた手を一旦止め、グランツ様に視線をずらす。
「リリアーヌ、食事にしよう」


