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本日リリアーヌは王都の出入り口である大きな門の前に立ったいた。リリアーヌの今日の仕事は、王都の門を守る門番だった。先輩騎士に仕事を教わりながら門の前に立つ。
「キャーー!あれ、碧青の騎士様じゃない?騎士団入団したって本当だったんだ」
「今日も凜々しいわ。騎士団長の奥方様なのよね?」
「騎士団長様と並んでいるところを見てみたいわ」
キャーーッと女性達が騒ぎながら、チラチラとリリアーヌに視線を向けてくる。その視線に気づいたリリアーヌがフッと口角を上げると、女性達の頬が可愛らしく染まっていく。
それを見ていた騎士達は複雑な思いだった。
男の自分たちよりモテるリリアーヌの姿に、一緒に仕事をいていた騎士達がガクリと肩を落とす。
いつもなら王都に出入りするのに手続きが必要で、毎日の様に長い列が出来てしまう。そのため文句や嫌味を言われるというのに……。むしろ今日はゆっくりで良いと言われた。それは碧青の騎士様を堪能したいからと言う理由からだ。
俺達って……。
同じ仕事をしているのにこの差……。
それでも理不尽な文句や不満をぶちまけられるよりはましだ。
こっちだって仕事なのだ。
犯罪者や悪事を働こうとしている者を、王都内に入れるわけには行かない。そのためには厳重なチェックが必要なのだ。
頼むから毎日のように門の前に立ってくれないだろうかと、騎士達が思っていた時だった。
そこに王家の紋章の入った馬車が入って来た。


