*
かくしてリリアーヌの騎士団での仕事が始まった。
騎士は鍛練の時間はもちろんのこと、その他に交代制で門番、護衛、街の巡回、盗賊の討伐、やることは沢山あった。新人として入団したリリアーヌはまず、騎士団の宿舎の掃除から始まった。新人に混じってせっせと掃除をしていると、あっという間にお昼になってしまう。ふうーっと息を吐き出すと、新人のルー二がやって来た。この新人騎士は王太子生誕祭で会場の中央で震えていた所を、リリアーヌが助けた騎士だ。ルーニは薄茶色の髪に人懐っこい笑顔で話しかけてくれる。弟がいたらこんな感じだろうか?ルーニは一生懸命にリリアーヌの世話を焼いてくれた。
「リリアーヌ様、お昼ですので行きましょう」
「わかりました」
ルーニと一緒に騎士団専用の食堂へやって来たリリアーヌは、唖然とする。食堂はセルフサービスになっていて、お盆の上に自ら盛られている皿をのせていく形式だ。騎士達は体力勝負だ。きっと沢山食べるだろうとは思っていたが……思っていたのだが、皆の皿に山盛りにのった食べ物に驚愕してしまう。
「リリアーヌ様これを」
ルーニにお盆を手渡され、カウンターに並ぶ大盛りのおかずを順番に受け取っている騎士達の最後尾に並ぶ。カウンターの皿を受け取った騎士達にならって前に進んでいく。まずはサラダ、パン、スープ、メインの肉料理とお盆の上にのせていくが、全ての量が物凄い。
たまらずリリアーヌは食事を用意してくれている女性に声を掛けた。
「あの……量を少し減らすことは出来ますか?」
それを聞いた女性が、眉間に皺を寄せた。


