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王城に入ったグランツ様は、私をお姫様抱っこしたままズンズンと目的の場所まで進んでいく。その際、沢山の人達に驚愕の眼差しで見つめられたが、グランツ様は気にも留めない様子だった。
「グランツ様、もう大丈夫ですので降ろして下さい」
「もう着く、もうしばらくこのままで」
「いえ……ですが、私は筋肉質で重いです。筋肉のついたこんな体では抱き心地も悪いですよ」
私は毎日のように剣を握り、鍛練を重ねてきた。そのため普通の令嬢のような柔らかな体では無い。硬い筋肉だらけの体は恥ずかしい。俯く私の頭に、グランツ様の溜め息交じりの吐息が掛かる。
「あなたの体は、とてもしなやかで美しい。それに軽すぎる。もっと沢山食事を摂りなさい」
グランツ様はそう言いながら、お姫様抱っこをしたまま私を降ろそうとはしなかった。それから少し歩いたところで、目的地である部屋の前についたのか、グランツ様はゆっくりと割れ物を扱うように私を降ろしてくれた。やっとお姫様抱っこの状態から解放されたリリアーヌはホッと一息吐いた。


