辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「あなたの瞳とも同じだな。春の森を思わせる美しい緑だ」

 初めて目の色を褒められたリティは、ますますうれしくなった。

「この色を持って生まれてきたのが私の誇りです。だって父も兄もこの色ですから」

 そう言ってからリティは、ランベールの顔を覗き込んだ。

 突然距離を詰められたランベールが、ぎょっとした様子で硬直する。

「殿下の瞳もとてもきれいです。炎の色ですね」

「あ、ああ。ありがとう」

 じっと見つめられるのが耐えられなかったようで、ランベールはリティから目を逸らした。

「その、なんだ。あなたは今まで出会ったことのない性質(タイプ)の女性だな」