辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「ひとつ聞いておきたいんだが、未来の王妃になってほかにしたいことはないのか?」

「ほか? 侵略者に備えて軍を整えるとか……?」

「……ご家族があなたの前でどんな話をしていたか、よくわかるひと言だな」

 ランベールは少し笑ってから、長い足を組んだ。

「もっといろいろあるだろう。この国の王妃になれば、すべてあなたの思い通りになる。流行の最先端のドレスも手に入るし、希少な宝石が発掘されればまずあなたの装飾品として加工される。どんな美酒美食も好きなだけ食べられるし、家族を王都に呼び寄せて高官の地位を与えることもできる」