辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 よほど意外だったのか、ランベールが苦笑いする。

「家族を大切に想っているんだな」

「もちろんです」

 どうやらまだこの城にいられるようだとわかったことで、リティの心に余裕が生まれた。

 とはいえ先ほどの興奮が残っていないわけでもなく、相手が誰なのかを忘れて話し始める。

「殿下にもお話した通り、私の能力はとても弱いものです。でも、父や兄はそんな私を役立たずと言わず、愛してくれました。だから私もみんなの役に立ちたくて、候補者になったんです」

「……未来の王妃になるためでも、私の妻になるためでもなく、家族のために?」