辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 そして深々と頭を下げた。

「……叩こうとしてごめんなさい」

 顔を上げる前に、リティの背後でランベールが声をあげる。

「なにをしているんだ。早く来い」

「はい、今行きます」

 令嬢たちの反応を窺う余裕もなく、リティは再びランベールを追いかけた。



 庭園の奥には開けた空間があった。

 少し高台になっており、植物の塀で迷路になっている庭園を上から眺められる。

 さらにそこには雨を避けるためか天井があり、大理石の長椅子とテーブルが置かれていた。

「座るといい」

 ランベールに促され、リティはおとなしく長椅子に腰をおろした。