辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

(初日に問題を起こすなんて、もうおしまいだわ)

 リティは唇を噛み締め、かっとなった自分を後悔した。

「殿下、その田舎者が突然掴みかかってきたのです!」

「そんな蛮族は殿下の候補者としてふさわしくありません!」

 おとなしくなったリティを見て意気込んだ令嬢たちが口々に叫ぶ。

「そう騒がずとも、候補者にふさわしくない行いならこの目で見たばかりだ」

 ランベールがうつむいたリティの手をそっと放す。

 そして、彼女を背に庇いながら令嬢たちと向き直った。

「あなたたちには明日(みょうにち)、城を去ってもらおう」

(……え)

 下を見ていたリティが顔を上げる。