辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 恋愛とはほど遠い生活を送ってきたうえ、彼女の周りにいる家族は男だけだ。

 一般的な令嬢たちが学ぶ『夜のお勉強』をまったく耳に入れずに育ったのである。

 ゆえに彼女は、子どもは妖精の贈り物だというおとぎ話を本気にしていた。

「田舎から来たネズミには難しかったみたいね」

「妃候補にはどうやって選ばれたの? お金はないでしょうし、身体でも使った?」

 身体を使うという言葉もリティにはしっくりこなかったが、ひどい侮辱を受けているのは理解した。

「あなたたちこそ、よく選ばれたわね。人をネズミなんて言うお妃様が尊敬される国なんてないと思うけど」

「なんですって?」