辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「私の炎の力もある意味では温かいが、あなたのように花は咲かせられない。この氷の地において、花を咲かせることがどれほど難しいか。あなたのような優しい力を持つ女性を候補者に迎えられて、心からうれしく思う」

 ランベールの言葉に嘘はないように聞こえた。

 それがまた、リティの胸にやわらかな火を灯す。

「ありがとうございます」

 もうリティを笑う人はいなかった。

 ランベールが彼女の力を認めた以上、それを笑えばランベール自身を嘲笑うことになる。

(本当に、ありがとうございます)

 リティはおそらくランベールが意図してこの状況を作り出したのだろうと思った。