辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 笑い者になって悔しい気持ちはあったが、これまでのリティは自分の役に立たない能力を悲しく思いこそすれ、恥だと思ったことはなかった。

「温かな祝福だな」

 そしてランベールも笑っていなかった。

 正確に言えば、笑みは浮かべている。だがそれはリティを嘲る意味合いのものではない。

(この人は……ううん、この方はとても公平で優しいんだわ)

 リティもちゃんとランベールと向き合う。

 ぼんやりとしか彼を意識していなかったが、この瞬間、初めていずれ夫になるかもしれない相手なのだと認識した。

 同時に、人として好感を持った。