辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 ランベールの姿が完全に見えなくなったところで、意思の強そうなよく通る声が響き渡った。

「此度は私の妃候補として名乗りをあげてくれたこと、心よりうれしく思う。叶うのならあなたたちを皆、妻と呼びたいくらいだ」

 その声がランベールのものだとすぐにわかったリティは、自分でも気づかないうちに笑みを浮かべていた。

(なんだか安心する声だわ)

 リティが思った通り、ランベールの声は不思議な安心感を与えるものだった。

 いずれ王となる者としてふさわしい資質を、声だけでも感じられるような。