辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 そんな中、興奮した声がリティの耳に届いた。

「ランベール殿下よ」

「見て、あの瞳。本当に美しいわ」

「あの方の妃になれるなんて夢みたい……」

 どうやら未来の夫になるかもしれない相手が現れたらしい。

 興味を惹かれたリティは、軽く背伸びをして、ひしめく令嬢の隙間からその姿を探した。

(もしかして、あの人がそうなの?)

 目鼻立ちの整った金髪の青年が目に入る。

(たしかに素敵な人ね)

 候補者たちが騒ぐ理由はわかるものの、同じようにのぼせ上がりはしない。

 リティは知らなかったが、彼女のふたりの兄も女性を強く惹き付ける美男子だ。