辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 ほのかにベリーの香りがするが、ニナが言った通り甘くはない。

 しかし、喉を通る心地よい冷たさは筆舌に尽くしがたかった。

「おいしい……」

「あれ、結構イケる口? お代わりもらってこようか?」

「ううん、飲みすぎちゃいそうだから大丈夫」

「そっか! また飲みたくなったら取ってきてあげる」

 そのくらい自分でできるのに、と言いかけたリティだったが、既にニナはまたどこかへぶらつきに行ってしまった。

(さすが妖精……)

 種族通り好奇心旺盛なら、ニナにとって今は最高に楽しい時間だろう。