辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「ある意味、君との結婚が最も国のための結婚になったからじゃないか?」

「そうでしょうか? 後ろ盾も弱いですし、私にはなにも……。あっ、でも時を操る能力がありますね」

 今までに例を見ない希少な能力は、ランベールとデルフィーヌだけに教えている。

 ふたりともその力をどう利用するかではなく、まずリティの身の安全を考えた。

 その結果、秘密を知る人は少ないほうがいいだろうということになり、そのふたりとだけの共有に留めたのだった。

「それもそうだが、君には友人が多いだろう。敵がいないと言ってもいいが」

 リティを誤解し、避けていた候補者たちは、ブランシュの件があってすぐ謝罪にやってきた。