辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「私の妃となってくれないか?」

 リティは周りに気づかれないよう、そっと自分の手をつねった。

(夢じゃないんだわ)

 信じられない思いで口もとに手をあて、もう片方の手をランベールに差し出す。

「喜んで……お受けいたします」

「ありがたい。エモニエの炎が絶えるその日まで、君を愛すると誓おう」

 ランベールがリティの手を取り、指先に口づけを贈る。

 その瞬間、外から奇妙な歌声が響いた。

「戦鳥たちが歌っている。きっと君を祝福しているんだ」

「どうしてわかったんでしょう? ここにいるわけでもないのに」