辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

『この子は私が連れて行こう。彼女が祝福した者の末裔を奪わせるわけにはいかない』

 凍った時の中で、ブランシュの身体が氷に包まれていく。

 足先からゆっくりと凍っていく様は、リティに複雑な思いを抱かせた。

『かわいいリティシア。私たちの愛し子。あなたのような存在が生まれるとは思っていませんでした』

『お前がその力を悪用しないよう願っている。もしもそのときは――』

 ふたつの光と景色の境目が曖昧になっていく。

 くらりと眩暈を感じたリティは、そろそろ時が動き出すのを悟った。

「私はこの力を、みんなの役に立つために使うわ。決して悪用しないと約束する」