――早く目的を果たしに行こう。

 これまでそうだったように、彼女は思うがまま足を進めた。

 策を講じる必要などないし、たとえ邪魔が入ったとしても関係ない。

 ゴーレムをたった一撃で無力化するほどの力を持つランベールでも、自分を止めることができないと知っていたからだ。

 目的地にたどり着いた彼女は、喜びに打ち震えながら広間の扉を開いた。



* * *



「どうして……?」

 リティは広間の扉を開いて現れた人物を見て、まず最初に困惑した。

 見間違いかと思うも、そこにいるのはどこからどう見ても『彼女』だ。

「あなたが犯人だったの?」