辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 デルフィーヌが先に自室へ戻った後、ランベールは少しだけリティのもとに残った。

「君に言っておかなければならないことがある」

「はい」

 あまりいい雰囲気ではなかった。

 だが、リティは逃げずにランベールと向き合う。

「先ほどの会話で察したかもしれないが、この妃選びは最初に誰を選ぶかが決まっている」

「……デルフィーヌ、ですか」

「そうだ。国のための結婚となると、彼女以外選べない。試験はあくまで公平に選んでいると思わせるためと、候補者たちとの縁を結ぶためのものでしかない。いつでも国が、利用できるように」

 つらそうなランベールに対し、不思議とリティの心は穏やかだった。