辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 しゅんとするリティだったが、ランベールは微笑している。

「君を危険な目に遭わせなくて済みそうだ」

「ふたりを危険に追いやって、自分だけ安全な場所で見ているわけにはいきません」

 家族を愛していても、守られるばかりでいるのは嫌だった。

 ここでも同じ思いをしたくはなくて、リティは必死に考えを巡らせる。

(なにか、私でも役に立てそうなこと……。花を咲かせる……植物……。あ、そうだ)

「ランベール様。候補者にどうにかしてリコバの種を持たせられませんか?」

「リコバの? なぜ?」

「……ああ、なるほど。そういうことね」

 まだ説明していないのに、もうデルフィーヌが納得している。