辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 議会での発言権もあり、場合によっては若いランベールの意見よりも尊重された。

「わたくしは友を裏切るような女ではありません」

 デルフィーヌは少し照れた表情でリティを見ながら言った。

「ですが、ルビエ家の人間を懐に入れたくない気持ちは理解できます。ですから、信用なさらなくても結構。わたくしは自分の思うことをするだけですわ」

「ランベール様、私からもお願いします。フィーを信用してください。ここまで正直に明かしてくれたのに、疑う必要はないはずです」

「……わかった。君がそこまで言うなら信じよう」

 そう言うと、ランベールは扉のほうを確認した。

 そして背筋を伸ばし、声を潜める。