辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「あなたもずっと独りで戦っていたのね」

「やめて。わたくしはただ……」

「役立たずの気持ち、私にもわかるの。うちは私だけぱっとしない能力だから……」

 それを聞いたデルフィーヌがきゅっと唇を引き結ぶ。

「でもあなたは、家族に惜しまれてここへ来たのでしょう? わたくしは望まれて来たのよ」

「……そうね」

 愛されたかったデルフィーヌは、愛されていたリティを羨んだ。

 ゆえに彼女は、リティを嫌いだと言ったのだ。

「わたくしと違うあなたが嫌いよ。大嫌い。……でも、いつもわたくしを気遣ってくれるわね。試験のときも間違いを教えてくれた」

 デルフィーヌの頬がじわりと赤く染まる。