辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 デルフィーヌは困ったように微笑んでから、小声で礼を述べた後に腰を下ろした。

「わたくしが妃になる理由は、家族に認められるためです。幻影を見せるだけのつまらない能力しか持たない私が、ルビエ家で愛されるにはそれしか……」

「……ジョスランはそれを知っているんだな」

「たった一度だけ、話してしまいましたの。忘れてほしいと言ったのに……」

「どうしてあいつがやたらと君を選ばせようとするのか、ようやくわかった。願いを叶えるためだったんだな」

「……余計なお世話よ。馬鹿な人」

 言い方はきつくても、声は喜んでいた。

 リティは改めて、正直にすべてを明かしたデルフィーヌを見る。