辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「……八つ当たりをしてごめんなさい」

 やっとデルフィーヌがおかしかった理由を知り、リティは悲しくなった。

(ずっとそんな重圧を受け続けていたのね……)

 それなのに彼女は父の言葉に従わず、毒を使わなかったのだ。

「その毒はどこにある?」

「……ジョスランに渡しました」

 なぜここでランベールの護衛騎士の名が出るのか。

 驚いたリティに、ランベールが『幼馴染らしい』と補足する。

「あいつからはなにも聞いていないな」

「わたくしが妃候補から脱落しないようにしてくれたのでしょう。そういう人ですから」

 少し落ち着いたらしいのを察し、リティは再度椅子を促す。