辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 その中には候補者たちだけでなく、ランベールとジョスランの姿もある。

「遅くなって申し訳ございません」

 比較的落ち着きを取り戻したリティが来訪を告げると、全員が彼女を振り返った。

 立派な身なりの見知らぬ男性が歩み寄り、リティをじろじろと眺める。

「昨夜、庭園で警備兵に襲われたというのは君かね」

「……はい」

 こんなに大勢の前で、あけすけに尋ねられるのはひどく恥ずかしかった。

「イーゼル卿。もう少し言葉を選べ」

 羞恥で赤くなったリティを庇う声は、ランベールのものだ。

「失礼いたしました。事実かどうか、正確に知る必要がありますので」