辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 あの夜、ランベールはリティに好きだと告げ、妃にしたいと気持ちを明かした。

 それならば妃選びを続ける必要はないのに、リティたちはまだ戦いを続けている。

(選ぶ自由があるなら……って、どういう意味だったんだろう)

 思えば、あの夜についてゆっくり振り返る時間がなかった。

 ひとりになってようやく思い返すというのも皮肉な気がして、リティの唇が自嘲に歪む。

(また鳥舎に行ったら会えるかな。でもお会いしないほうがいいのよね)

 リティはランベールの公平な態度を好もしいと思っている。

 好きだと言われたからといって、自分から特別扱いを要求するのは違う気がした。