辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「私がニナとエリーズを傷つけた犯人だって言いたいの? そんなわけないのに……!」

「でも証明できないじゃない」

 誰かがそう言うと、次々にそうだそうだと声があがった。

(していないことの証明をどうやってしろと言うの?)

 とんでもない濡れ衣を着せられて頭が真っ白になる。

 反論しなければならないのに、『やっていない』『ありえない』以外の言葉が出てこない。

「私じゃない……」

 か細い声を発したリティだったが、その言葉を信じる者がこの場にいないのは明らかだった。



 ブランシュが倒れて以来、リティは候補者たちに避けられるようになった。