辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 立ち上がって尋ねようとしたリティの前で、ブランシュの口から鮮血がこぼれる。

「きゃあっ!?」

「ブランシュ! どうしたの!?」

 少女たちは大混乱に陥った。

 リティはニナのときにも感じた恐怖がよみがえるのを感じ、椅子から崩れ落ちたブランシュの傍らに膝をつく。

「ブランシュ!」

「ぅ……あ……」

 ブランシュの身体からひどく甘い香りが漂っていた。

 不吉なその香りに胸が焼けそうになる。

「誰か! 人を呼んできて! それと水を持ってきてちょうだい。もしかしたらなにか……毒を飲んだのかもしれない」

 ニナのときは毒草だった。