辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

(うちの家族がちょっと我慢するだけでどうにかなるならいいわ。だけど、それをこの地に住む人たちにも強要しちゃいけない。みんなが幸せになるために、王国の支援が必要なのね。……そして、それを伝えられるのは私だけなんだわ)

「殿下に実情を伝えるのもそうだけど、妃として支援活動に力を入れる手もあるのよね」

 他人任せでなく、自分が動こうとするリティの言葉に、ロベールがふっと微笑んだ。

「君はまさしくマルセルの娘だな。行動力があって、他人想いだ」

 褒められたリティの頬が少し赤くなる。

 あきれるところも少なくないが、リティにとって父は誰よりも尊敬できる人だった。