辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「やはりあなたの力は優しくて温かいな」

 驚く審査員たちの中で、ランベールがリティに声をかける。

「ありがとうございます」

 ふたりで戦鳥に乗り、想いを通じ合わせた夜がよみがえる。

(殿下がそう言ってくれたから、この試験で使おうと思えたの)

 その後もリティは説明を続けた。

 合間にほかの候補者たちも自分の能力を操り、葉から引き出した水は凍らないことや、花に一定の刺激を与えると得も言われぬかぐわしい香りを発することを伝える。

 満開に咲いた花を凍りつかせたものを渡すと、国王は氷の力を扱った候補者に賞賛の声を贈った。