辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 リティが振り返ると、待機していた班員が審査員たちに小さな丸い器を渡していった。

 中には独特の香りをした液体が入っている。

「こちらはリコバの種から搾った油です。ほんの一滴で料理に風味を与えるだけでなく、さらに加工すれば肌をなめらかに仕上げる化粧品となります」

「まあ、化粧品に?」

 狙い通り、美容に気を遣っていると噂の王妃が興味を示した。