辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 もう少しなにかが違っていれば、エリーズは大怪我をしていたかもしれなかった。

「私にとって殿下は尊敬できる方です。今だって、私を気遣って戦鳥に乗せてくれました。だから、妃も尊敬に値する人であってほしいです」

 これまでリティは何度もランベールの優しさに助けられてきた。

 その度に感じた温かい気持ちがよみがえる。

「だったら……」

 風が吹きつける音に、ランベールの声が交ざる。

「君が俺の妃になるか?」

「え……」

 リティは振り返ろうとしたが、騎乗中だと思い出してやめておく。

「私でいいんですか……?」