辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 答えようとしたリティの喉がふるりと震える。

 胸がいっぱいで、すぐには声が出てこなかった。

「殿下には……隠し事ができませんね」

 視線を落としたリティは、戦鳥の羽毛を掴む手に力を込める。

「私、自分で考えて行動しているつもりでした。でも、もしかしたら違うのかもしれません」

「……なぜ、そんなふうに思った?」

「殿下の妃になりたい理由を考えてみたんです」

 リティを抱きしめる腕がぴくりと反応した。

「役に立ちたいというのが一番だと思うんですが、認めたくない人を妃にさせたくない気持ちもあって……」

「認めたくない人?」

「……目的のために手段を選ばない人です」