辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 ランベールはリティの承諾を得ると、すぐに鳥丁たちに話を通しに行った。

 鞍や鐙といった馬具――ではなく鳥具が用意され、あっという間に空の旅の準備が整う。

「手を」

 先に鳥の背に乗ったランベールがリティに手を差し伸べる。

 またその手を意識してしまったリティは、緊張した様子でランベールの手をそっと握った。

「きゃっ……」

 勢いよく鳥の背に引っ張り上げられる。

 リティはランベールの前に座ると、一気に高くなった目線に気づいて息を呑んだ。

「た……高いですね……」

「手もとの羽毛を掴めば大丈夫だ。手綱は俺が動かすから、君は触らなくていい」

「わかりました……」