辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 デルフィーヌが見たら、妃にふさわしくないとまた顔をしかめるに違いない。

「もしかして誰か怪我をした子がいるの? それとも病気?」

 かわいい戦鳥たちを心配するリティだったが、鳥丁は首を左右に振った。

「ううん、もうすぐ卵が孵りそうなんだ。だからみんなばたばたしてる」

「えっ、卵なんて知らないわ! いつから? どの子が産んだの?」

「リティが来る前の話だよ。違う場所に移してたんだ」

 若い鳥丁が指で指示した方向には、鳥舎の中でも特に気性の荒い雌の戦鳥がいた。

 不思議とリティにはよく懐いたため、なにかと面倒を見ていた鳥である。

「私に手伝えることはある?」