辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 そしてそのまま、一度もリティを見ずに図書室を出て行った。



 試験の準備に集中しようと努力したリティだったが、夜になってもデルフィーヌの言葉が頭から消えなかった。

こうなったらとことん考え事をしようと鳥舎へ向かうと、夜だというのに鳥丁たちの姿がある。

(なにかあったのかしら……?)

 不思議に思うリティのもとへ、藁を運んでいた若い鳥丁が駆け寄った。

「悪いね、リティ。今はゆっくりできないと思うよ」

 年が近いのもあり、彼はリティと一番仲がいい。

 最初はお互いに敬語を使っていたが、今は友だちの関係だ。