辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「わたくしはいずれ王妃となるためにここへ来たのよ。そうでなければならないから」

「たしかに私はあなたほど決意して来たわけじゃないわ。だけど、自分なりに考えてここにいるの。そうじゃなかったら、家族の反対を押し切ってまで来ない」

「……そう。あなたは望まれずに候補者になったのね」

 直後、デルフィーヌはリティの肩を突き飛ばした。

 それほど強い力ではない。

 しかし、リティにとっては明確に敵意を示されたのが衝撃的だった。

「わたくし、あなたが嫌いだわ」

 呆然とするリティをその場に残し、デルフィーヌは手早くテーブルの上を片づける。