辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 それを聞いてリティは、エリーズの姿を探して周囲を見回した。

「エリーズは無事なのね?」

「うん、でも……」

「妃決めについて言いたいことがあったようよ。だからここにはいないわ」

 ニナが濁した言葉をデルフィーヌが引き継ぐ。

「そういう子、ほかにもいるみたい」

「……ゴーレムが現れたせいなの?」

 リティが問うと、ニナがうなずいた。

「こんなの、歴代の妃決めで初めてだって。炎の妖精になにかあったのかも」

「それはどうかしら。ゴーレム討伐は殿下のお力によるものだと聞いたけれど」

 デルフィーヌが難しい顔をして、窓から外を見る。