辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「殿下が助けてくださらなければ、今頃……私……」

「……もう大丈夫だ」

 ランベールがリティに優しく言い、そっと抱き寄せる。

 安堵から思わず広い胸にすがり、腕を回して抱きついて泣き出したリティだったが、ランベールは咎めなかった。



 目を覚ましたリティは自室にいた。

 そのそばにランベールの姿はなく、かわりにニナとデルフィーヌがいる。

「あれ、私……」

「殿下に助け出された後、気を失ったのよ」

「ひと晩眠ってたから、デルフィーヌと心配してたの」

「わたくしは心配などしていなくてよ」

「ごめんね、ふたりとも。ありがとう」