辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「すぐに医者に診せよう。自分で歩けるか?」

「ゆっくりなら、たぶん――」

「運んだほうが早いな」

「きゃあっ!?」

 突然横抱きにされたリティが悲鳴をあげる。

「安心しろ。俺の腕の中にいる限り、もう君に危険はない」

「そういう意味じゃなくて……!」

 そこでリティはゴーレムの存在を思い出して、はっとそちらを見た。

 表面が黒く焼け焦げた土人形が地面に倒れ伏し、なお動こうとしている。

 しかしそこに騎士たちが集まり、剣を突き立てていた。

「核を破壊するのも時間の問題だ。おとなしく休め」

「待ってください、エリーズは……」